導入事例
トライコー株式会社 様
ご利用プロダクト:
統合型デジタルコミュニケーション・プラットフォーム「Circlace®︎」
業務効率化を成功させ、生産性向上と働きやすい職場づくりを実現
定型的ではない業務をあえて定量化することで目標を明確に
トライコー株式会社
事業内容 | BPO事業 |
URL | https://japan.tricorglobal.com/ |
2000年設立。日本を含むアジア圏を中心に世界21カ国47拠点に展開するアジア最大規模のBPOプロバイダ(本社:香港)。企業の海外進出に伴う現地法人設立・運営の管理業務をワンストップで支援しており、日経企業においては1,000以上のアジア現地法人にサービスを提供。日本法人では、主に日本に進出する外資系企業の運営を幅広くサポートしている。
写真左:トライコー株式会社 カスタマー サクセス チーフ 森山康介 様
写真右:サークレイス株式会社 DX 本部 カスタマーサクセス 田中基子
導入前の課題
- 顧客からの問い合わせに漏れなく対応できる体制を作り、メールの誤送信リスクを限りなく減らしたい
- 顧客ごと、担当者ごとに最新の案件状況を素早く把握し、正確かつスムーズに引き継げるようにしたい
- 担当者から申告される前に仕事の進捗をサポートし、従業員満足度も向上させたい
導入後の効果
- メールによる対応からCirclace®︎に変えることで対応の遅れや漏れが大幅に減少し、セキュアな環境で個人情報のやり取りが可能になった
- さまざまな切り口で、どの問い合わせが停滞しているかが把握でき、担当者の変更も容易になった
- 仕事の状況が詳しく可視化でき、マネージャーが個々の担当者へのサポートをしやすくなった
“Circlace®︎を活用することで詳細な業務の進捗をすぐに把握できます。操作方法が直感的に分かりやすく、お客様や社内にも展開しやすいです ”
トライコー株式会社
カスタマー サクセス チーフ 森山 康介 様
導入の背景
ヒューマンエラーによるトラブルや対応遅延のリスクが増大
メールとExcelによる業務管理からの脱却が必要
トライコー株式会社(以下、トライコー)では、日本国内でのビジネス展開を検討する外資系企業に対して、経理、財務、総務、人事全般にわたってBPOサービスを提供することで設立や運営のサポートを行っている。
カスタマー サクセス チーフの森山康介様は、同社の業務の特徴について、「お客様とやり取りする情報のほとんどが個人情報に属するため、取り扱いには慎重さが求められます。加えて、迅速さも求められますが、顧客企業が増加するにつれ、返信が遅延しがちになるリスクや、メールの誤送信に対するリスクを感じるようになっていました」と話す。
従来、同社では顧客との連絡に主としてメールを利用し、各人の進捗はExcelで管理していた。しかし、その方法では、例えば担当者が一週間休むことになっても、代わりの担当者が、これまでの状況を理解し、スピーディに対応することが難しい。
「お客様からの問い合わせに返信せず、放置されたままになるというリスクもあります。こうした事態は何としても避けなくてはなりません」(森山様)
そこで森山様は、メールによる顧客とのコミュニケーションを改め、個々の顧客からどのような問い合わせがあり、それらの中でどれが解決済みで、どれが未解決で何日過ぎているのかなどを容易に管理できる、顧客とのコミュニケーションプラットフォームを導入したいと考えていた。
導入のポイント
コミュニケーションプラットフォームの検討を開始
分かりやすいユーザーインターフェースが導入の決め手
同社がコミュニケーションプラットフォームに求めた主な要件は、①他の顧客のやり取りが見えてしまわないこと、②ユーザーインターフェースが優れ、ITリテラシーがあまり高くなくても使いやすいこと、③運用などの相談ができ、頻繁な機能改善など、サポートも充実していること、だった。
① については、トライコーが扱っている情報の機密性から当然だが、すべての情報を閲覧できるツールも存在する。問い合わせ内容とその解決策をすべての顧客が閲覧できる方がよいケースもあるからだ。様々な考えがある中で、ニーズに合わせて細かくアクセス権を設定できるツールが必要であった。
②は、顧客が使いやすいと感じてくれなければ、プラットフォームの利用が広がることもないので、必須の条件だった。
③は、サポート面の充実がないと、利用者のストレスがたまり、利用者が広がっていかないという理由からだ。
これらの要件を満たすサービスとして、2021年に導入したのがCirclace®︎だ。デモやミーティングを繰り返すごとに不安が払しょくされ、最終決定にあたってはマネージャー職のスタッフを集めて、操作性を吟味したうえで導入した。
「ユーザーインターフェースがとても分かりやすく、優れていると感じました。デモの段階で社内の誰もが使いやすさに驚き、導入後は導入担当チームのスタッフが伝道師役となることで社内全体に自然と利用が広がりました。これならきっとお客様にも導入してもらえるだろうと感じました」(森山様)
実際に試用をお願いした6社の顧客企業もスムーズに使っている。新たなシステム導入時にはユーザーへの定着が最大の課題となるケースが多いが、今回の早期定着化にはCirclace®︎のユーザーインターフェースが一翼を担っている。
導入の効果
仕事の状況を多様な切り口で可視化
担当者のリソース配分も合理的に実行
導入間もないが、すでにさまざまな変化が生まれていると森山様は言う。
「顧客ごと担当者ごとに、仕事の状況が可視化されるので、マネージャーやリーダーがそれぞれの切り口で進捗状況を把握できます。これにより大きな遅れがでないうちに、対応を促し、問題解決について話し合うことができます。また可視化によって、各担当者の負担を客観的に判断できるようになりました」
またマネージャーやリーダーには、各担当者の顧客とのやり取りを閲覧するだけでなく、担当顧客の切り替えも行える権限を持たせた結果、適正なリソース配分を迅速に行えるようになっている。担当者はみな10社程度の顧客を担当しているが、数は同等でも、顧客によって対応が難しいケースもあり、そうした事情を早めに把握し、無理な働き方をできるだけ防止できる体制になった。
「担当者の病欠などで、しばらく出社できない状態になったとしても、別の担当者が滞りなくお客様に対応できる自信がつきました。属人性に頼るのではなく、誰もが過去のやりとりを容易に確認できるCirclace®︎で、さまざまな対応が可能になっています」(森山様)
今後の展望
国産製品ならではの機能拡張への対応
BPO事業の業務効率化に大きく貢献
また森山様は、「未対応の日数に応じて、アラートマークの色が変わる機能など、かゆいところに手が届くような機能アップがスピーディに行われます」と、サークレイスの機能強化のスピードにも大いに満足している。
例えば、マネージャーのリソース配分を容易にするすべての権限を持つスーパーユーザー機能などは元々なかったものだが、BPO事業者の業務を理解していくうちに、必要な機能と判断し、サークレイスが自主的に追加開発したものだ。顧客から問い合わせチケットを受け取るだけでなく、顧客宛にチケットを発行してコミュニケーションが図れるようにする機能も開発している。
ユーザーの要望をスピーディに反映できる点も、日本で開発しているCirclace®︎ならではの安心感と言える。
「機能面だけではなく、運用面でもさまざまな提案をしてくれ、なるほどと思うことが多々ありました。業務をよりよくするためのディスカッションができ、頼りにしています」(森山様)
今後の展望として森山様は、Circlace®︎で得られた顧客との対話情報を分析することで、顧客の問い合わせにチャットボットで対応することにもCirclace®︎を活用していきたいと話す。チャットボットでも顧客満足度を損なうことなく対応できれば、その分、担当者が受け持つ顧客の数を増やすことにもつながるからだ。
限られた人的リソースから最大限の収益を、無理なく生み出す、という大きなテーマにおいても、Circlace®︎はキーになるツールとして活用されることになりそうだ。
最初にCirclace®︎の利用を開始した顧客企業には、メールから半ば強制的に切り替えてもらったが、「操作が分からない」「使いたくない」といったクレームはほとんどない、と森山様は言う。
現在Circlace®︎を利用する顧客を徐々に増やしており、最終的には250社近い顧客で利用する計画だ。同社におけるBPO事業の効率化がさらに進展していくに違いない。